とても素敵な映画に出会ったので、軽くブログでも書こうかなの気分になりました。
この衝撃は「ひらいて」以来。
ジャニーズなんの関係もないブログです。
強いて言えば、少し前にラジオで風磨くんがお勧めしてた映画。
恐らくセクラバさんがこぞって見たので、私のプライムビデオのおすすめのトップに来てたので軽い気持ちで見たら、びっくりするくらい泣いちゃったって映画です。
あ、あと河合優実ちゃんが出てます。野郎組2でゴトゥー(猪狩くん)のこと好きだった、軽音部のガン飛ばしてくる後輩の女の子。とてもいい役で出てます。
この映画は、多分日本一何も起こらない映画だと思う。
本当に何も起こらない。
ただ、主人公たちが「ちょっと思い出しただけ」の映画。
思い出して、大きく人生が変わるとか、そんな劇的なことは何も起きない。ひたすらに日常。日常のなかで、昔好きだった人のことを「ちょっと思い出しただけ」の映画。
以下、若干のネタバレ含みます。
主人公は、怪我でダンサーの道を諦めた照生(てるお・池松壮亮)と、タクシー運転手の葉(よう・伊藤沙莉)。この1組のカップルが別れを迎えた日をさかのぼって映し出す映画。
幸せそうなカップルが、別れを迎えるんじゃないんだよ。別れを迎えたカップルが、どうして別れに至ったのか、それ以前はどんなに幸せでどんなことで笑いあい、どんな生活を送っていたのか、どうして付き合うことになったのか、どうして出会ったのかを時間に逆らうようにしてさかのぼっていく。
だから、映し出される全ての事象の結果が「別れ」に帰結するのを知った上で、2人の人生をのぞき込む形になる。これが、驚くほど切ない。
時系列の真逆で見ていくので、少しずつ違和感が生まれる箇所がある。ん?これどういう意味?という会話や行動やアイテムがところどころに散りばめられている。時間を遡るとその意味がひとつひとつ分かるようになる。謎が解けたような一種の爽快感みたいなものもあるけれど、その違和感がことごとくあまりに切なすぎる。
誰かと付き合って生活を共にすると、自分でも意識しないうちに自分の生活が浸食される。相手の色がこちらの生活に混ざりこむ。
一緒に飼っていた猫をLINEのアイコンにしたり、いつも2人で通る道の途中にあるお地蔵さんに一礼したり、いつも通り抜けに使っている公園で会う人に「おはようございます」と挨拶するようになったり、毎日ラジオから流れる音楽を聴いて体操したり。
自分1人ではやっていなかった、2人が一緒に過ごしたからこそ生まれた習慣は、いつの間にか元々自分の習慣だったかのような顔をして、別れを選んだ後にも自分の中に残ったりする。
「今は別れてしまった人の影響が、別れた後も私の中に残っている」ということを、私はそりゃもう大いに自覚している人間なので笑、共感性がめちゃめちゃ高かった。高すぎていちいち泣けた。
でも、決してその人自体に未練が残っているとか、ヨリを戻したいと思って具体的に何か行動を起こしたりするわけじゃない。
昔お付き合いした人はもう関わりのない人がほとんどで、今どこで何をしているのか知らない人が大多数。でも、確実に今の私を形成する一部にはなっている。
この日常が、こんなに切なく心を揺さぶる映画として成り立つことにめちゃめちゃ感動したし、これが天才か……と少し打ちひしがれたりする。
どうやら天才が見ている世界は私と似たような世界のようなのに、私にはこれを切り取って表現して大切にできる天才の感性を私は持ち合わせてないんだなと、痛感させられるというか。
私も見ている世界なのに、私はこれを表現する術を持たない。凡人だから。でも、こういう日常を映画や曲にして切り取って大切に表現してくれる天才がいるから、私は感動できる。天才たち、ありがとう!!!!
最後、伊藤沙莉ちゃんとニューヨーク屋敷さん(そう、屋敷さんが俳優として出てる。めちゃめちゃはまり役)の会話の「ちゃうねん」というセリフで、ああああああああああああああとなります。
映画館で見なくてよかった。まじであああああああああああって声出たので笑。
なにより、尾崎世界観が反則すぎる。
尾崎世界観ありきの映画と言っても過言ではない。
なんせ私はこの映画で、ただただキャストの名前が淡々と流れていくエンドロールを見ながら流れているクリープハイプの「ナイトオンザプラネット」を聴いてるときが1番泣いた。
調べてみたら、どうやら映画に合わせて曲を作ったんじゃなくて、監督がクリープハイプの「ナイトオンザプラネット」をもとにして作った映画らしい。
そう、まさに尾崎世界観ありき。
本当にね、映画を見てからこの曲聴くと超泣ける。
個人的な話をすれば、私が今矢花くんがベースを弾くその手や指に魅力を感じるのも、大光くんの造形美(スタイルの良さ)に魅力を感じるのも、確実に元カレたちの影響があるので、私が今ジャニオタとしてこんなに楽しい生活を送っているのも、彼らのおかげでもあるんだなと思ったりしました笑。
当時あんまり幸せにしてあげられなかったけど、ありがとな元カレたち!!!!笑
そして何より、この映画を推しに推しまくっている菊池風磨、まじで推せる。
この映画が好きな風磨くんが好きだよ。この映画が好きな人、全員好きになれるよ。多分大光くんも好きだと思う。いや、もしかしたらちょっとまだ若いだろうか笑。27歳の大光くんには確実に刺さると思う。
大光くんにも是非見て欲しいなー。そういや、ひらいては見たんだろうか。作間くん出てるから見たのかな。なんかで言及してたことあるっけ?大光くんがもしひらいて見てたら、感想詳しく聞きたい笑!!!
今ところ「ちょっと思い出しただけ」を配信してるのはアマプラだけっぽいですが、興味があったら是非見てみて下さい。本当にいい映画だった。
この映画好きな人とはまじで仲良くなれると思うので、仲良くしてください笑。