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Sexy Zoneが「ザ・アリーナ」で証明したアイドルの存在意義

この度、Sexy Zone が初のドームツアーの円盤を発売しました。

 

この円盤少々とち狂ってまして(言い方)、初回限定盤には2022年12月のグループ初となるドームツアー「ザ・ハイライト」とその前にやった夏のアリーナツアー「ザ・アリーナ」という2つのライブが収録されています。

 

もう1回言いますね。

ドームツアーとアリーナツアー、2つのライブが収録されています。

それでBlu-rayが定価8000円ちょいですよ。破格すぎる。どう考えてもおかしい。

 

私はザ・アリーナ(以下ザアリ)は横アリにて参戦したんですが、あまりの凄さに放心してしまっていたので、あまり記憶が定かではありません笑。そして改めて円盤で見てやっぱりあまりにも凄いな、と。

円盤に収録される予定だったのは恐らくドーム公演が発表された日の横アリ公演だったはずなんですが、その日は勝利くんがコロナで不在だったため、4人揃った状態で臨んだ最終日の静岡エコパが収録されています。

 

多分考えとしては、ザアリでドーム公演発表、そして満を持して迎えたドーム公演が収録されているっていう流れを作りたかったんだと思うけど、最終日のエコパで良かったんじゃないかなと、ザアリ円盤を見て思いました。

ツアーの最終日だから、どうして彼らがアイドルとして生きているのか、さらにはアイドルの存在価値ってものをとても色濃く見せつけられた気がしているので。

 

以下ザアリのネタバレがあります!!

 

 

 

 

 

私は普段SZと掛け持ちでJr.担をやっておりまして、常々思っていることがあります。

それは「(多少の賛否があっても)やりたいことをやって欲しい」。

 

なんせやりたいことをやれない、もしくは求められるものとやりたいことに乖離があると脱退という結論が有り得るというのは、全ジャニオタに深く刻まれた恐怖だと思っています。なので「やりたいことをやって欲しい」と常々願っています。それ以前から願ってはいたけど、よりその想いが強固になりました。

 

私はライネク落ちのセクラバで、アイドルとして好きになったというよりも好きだなと思った楽曲をSZが歌っていた、という入りでした。

それまで私はアイドルというものの価値をまるで知りませんでした。

それまでキラキラ君が好きだよ的な曲にキャーキャーする心も無ければ特別魅力を混じたことも無く、好きになったばかりの頃はSZももう20代後半なんだから、早く脱アイドルをしてアーティストになればいいのにとすら思ってました。


彼らはきっとかっこいい楽曲の方がやりたいに違いなくて、幼い頃に歌っていた可愛らしい曲や可愛らしい演出は大人になった彼らには不要だろう。もうアーティストとして勝負していける程成熟しているし、その実力もあるんだから、と思い込んでいたんです。

 

でも、その考えは過去の円盤を見て呆気ないほどコロッと変わり、アイドルのライブが楽しいというのは、アーティストのライブに行くのとはまた全然違う楽しさなんだということを思い知りました。

 

SZのライブの構成は風磨くんが担当しています。風磨くんといえば元々は思春期にピンクのキラキラ衣装でガン飛ばしてた少年だった訳です。やりたいことと求められることに乖離があった。

でも、風磨くんは今現在でも80年代アイドルに扮してタンクトップにホットパンツで全く滑れないローラーを履いてヨタヨタする演出を入れるし、80年代女性アイドルになりきって寝起きドッキリVを挟んだりするわけです。

 

もうそんなのやらなくても、カッコイイで勝負できる人たちなのに。

 

別に女装がしたい人達ではないと思うんです、多分笑。

彼らは本当に、心から、ファンを喜ばせたい人達なんだと思う。そのためにライブをやっている。

かっこいい演出でも、おふざけ演出でも、誰一人残らず振り切ってやりっている。

私が入った横アリでは「命をかけて」という言葉をメンバーが挨拶で言っていたけど、本当に命をかけてアイドルをやっているんだ、というのが分かります。

 

ライブって「魅せる」ということと「ファンに喜んでもらう」というのが大きな2本柱なのかなと個人的に思っているんですが、SZは多分、95%くらいファンに喜んでもらうことが軸になっている気がします。

「魅せる」演出も、ファンが喜ぶからに他ならないという感じ。

 

ここまでファンファーストのライブをやってくれると、逆にファンから求められていることばかりに注力して、自分たちのやりたいことが出来ていないのでは?と心配になったりもしてきます。

 

でも、彼らは自分たちがどういう存在なのかをはっきりと自覚している。

 

どうしてアイドルをやるのか。

日本中誰もが知っている存在になりたいとか、大きなステージに立ちたいとか、色々夢はあるはず。

でも、なぜアーティストではなくアイドルでなければいけないのかを、彼らははっきりと自覚しているんだと思う。

 

後半、「アイドルが消える」という臨時ニュースが入る演出があります。この世からアイドルが消えてしまった世界。

アイドルでなくなったSZはスーツに身を包み、普通の人として暮らす。

 

でも日常には、悲しいことや苦しいことが溢れている。

ファンはアイドルの復活をずっと待っている。(ここで客席映すの天才。会場のファンは全員もれなくアイドルを求めて集まった人達で、ペンラを光らせて次の展開を期待して待っているファンたちが、その設定の内側に入り込んで一部になった)

 

「苦しい時は踊ればいい」→ネクタイを外した勝利くんが帝劇に立っているかのようなダンスを踊る

「悲しい時こそ笑えばいい」→バラエティ出演の多い風磨くんが、車のサイドミラーを見ながら手で口の端を持ち上げて笑顔をつくる

「感情のままに歌えばいい」→感情を表に出して表現する聡ちゃんがPCを閉じて熱唱する

「自分を信じて動き出せ」→いつも有言実行のケンティーがアイドルに戻ろうと変身カードを探し出して動き出す

 

ファンが辛いことや苦しいことがあった時にアイドルの言葉で励まされたり、仕事で疲れて帰ってきたら推しの出る番組がやっていたり、雑誌が届いていたり。

今日も1日クタクタだけど、来週は現場があるからと、明日もなんとか頑張れる。

日常に寄り添うのがアイドル。ファンの人生を助けてくれるのがアイドルなんです。

 

彼らのやりたいこと・表現したいことは、「ファンの人生に寄り添うこと」、多分これなんだろうと思います。

それが出来るのが、アーティストにも俳優にもモデルにもなれて、その誰よりも最も近くでファンに寄り添えるアイドルなんだという、彼らの誇りすら感じる。

アイドルってすごく認められにくい存在だとも思っていて、真摯に仕事に取り組んで例えば賞を受賞したり、売上が良かったりという客観的な結果が出たとしても、「またジャニーズかよ」みたいに言われてしまうことが多々ある気がします。

それでも、彼らはファンに寄り添えるアイドルという職業を選び続けてくれてきたし、11年目ともなるとファンの人をたくさん救っていて応援できているという自負というか自信みたいなものも感じました。

 

アイドルとして復帰した(という設定で)衣装チェンジして再び舞台に上がったSZが歌うのが、Forever Gold→LET'S MUSIC→RUN。

 

「Forever Gold」

https://youtu.be/ZohYSrPVmvc

 

ザ・ハイライトという最新アルバムのリード曲であるForever Goldは、大まかに言うとあの頃は最高だったよな、みたいな歌詞です。

でも多分風磨くんがこの歌の要としているのはあの頃は良かったという部分よりも、「輝いて今がある」とか「心満たすmemory」とか、そのあたりなんだと思います。

 

つまり、あの時は最高だったなという回顧は、今を頑張る気力になる。

「今日のライブは最高だったな」「Sexy Zone最高だな」と思って、ファンに明日からまた頑張る気力が湧く。

そんな力を与えるのがアイドルであって、アイドルの存在価値であると、堂々と自信を持って宣言するライブがザ・アリーナというライブでした。私はそう感じました。

 

Jr.のライブっていうのは、事務所の大人たちに何がどこまでできるか、僕たちこんなこともできます!こんなに成長しました!っていうアピールの場でもあると思うんですね。

Jr.がお客さんのためにライブをしてないとは言わないけど、アイドルとしての矜恃みたいなものに圧倒的な差を、11年の年月を感じました。

まぁ当たり前といえば当たり前なんですけどね。Jr.はデビューしていないという立場にいるというだけで、ファン・事務所の大人たち・他G等々視野に入れるべきものがあまりに多すぎる。

対してデビューしていれば、視界に入れるべきは圧倒的にファンなので。

 

彼らは「普通の日も悪くないでしょ」と言って笑う。

普通の日があるから、こうして夢のような日を過ごせるでしょ。普通の日があるから、僕らと出会えたでしょ、と。

 

そして、今の僕たちの想いですと言って、最後にフィルター越しに見た空の青を歌うわけです。

 

「この何気ない幸せ噛み締めて 僕らは生きてるんだよ」

「隣でつぶやいた『一緒でよかった』」

「フィルムに残せない温もりがあった」

「君無しじゃ見られない景色があった」

「君が  フォルダの中でずっと笑っているから

   そう  今日も1ミリだけ前に進めるんだ」

「きっと  ドラマ以上の名場面がここにはあって

   そう  2人しか知らない景色があった」

「風が優しく髪をとかしたら 今日も

   奇跡を信じられそう Stay together」

 

 

風磨くんは歌詞の意味から構成を考える人で、どこに特に大きな意味を持たせてセトリに組み込むかで楽曲の色んな面を引き出す演出家だなと思います。

多分、今回のフィル青はこのあたりに強く意味を持たせたんだろうと思います。

 

 

ザアリ、めちゃくちゃいいライブ。完成度が高いし、伝えたいこともやりたいこともこれでもかという程明確。ブレないし、見せる・表現するその先にあるものがきちんと伝わる。

 

彼らはこの後冬にドームに立つわけですが、「ドームでも遠くに感じさせないからね」「寄り添ったライブにするからね」と言っていたんですね。

 

そして私が実際に東京ドームでSexy Zoneを見た感想が本当に「ドームが全然大きく感じなかった」でした。ドームに来ている5万人以上を、ちゃんと相手できていたというか。

某アーティストのライブで東京ドームに入った時は、遠く感じたというか、当事者な感じがしなかった。お酒でも飲みながら見たいような。

SZのドームは、ファンに初ドームの喜びを届けたいというライブだったので、ファンも当事者だった感じがした。

私はエコパのレポを見ていなかったので、ザアリの最終日に彼らがこう宣言していたことを全く知らなかったんですが、ドームを見て確かにそう思いました。凄い。

 

まだドームの方の円盤は見ておらず、あれはあれで当日はまだ知らなかったマリウスの卒業というテーマが組み込まれたライブだっただろうと思うので、また落ち着いたらゆっくり見たいなと思います。